赤ちゃんの笑顔は、育児の中でも特に喜びを感じられる瞬間の一つですよね。
でも、赤ちゃんによってよく笑う子もいれば、あまり笑わない子もいます。
そんなとき、「うちの子、大丈夫かな?」と心配になることもあるかもしれません。
赤ちゃんがあまり笑わないのは
- 生まれ持った性格や個性
- 月齢による発達の違い
- 周囲や環境の関わり方
が要因だと言われています。
この記事では、赤ちゃんがあまり笑わない理由について触れながら、赤ちゃんの個性や性格に寄り添った対応方法や、よく笑う赤ちゃんに育てるための工夫をご紹介します。
赤ちゃんでよく笑う子と笑わない子の違い
赤ちゃんがあまり笑わない理由は一概には言えませんが、大きく以下のような要因が考えられます。
- 生まれ持った性格や個性
- 月齢による発達の違い
- 周囲や環境の関わり方
ひとつずつ確認していきます。
1. 生まれ持った性格や個性
赤ちゃんの笑顔の頻度は、その子の性格や気質に左右されることが多いです。
内向的な性格だったり、感受性が高かったりすると、外部の刺激に対して控えめに反応することがあります。
これは、成長過程や感情表現の違いによるもので、必ずしも心配する必要はありません。
また、赤ちゃんによっては周囲を観察することを優先していて、自分の感情を外に出すタイミングを慎重に選ぶこともあります。
一見すると笑顔が少なく感じられるかもしれませんが、深い思考力や感覚の発達が進んでいる可能性があります。
2. 月齢による発達の違い
笑顔は、赤ちゃんの発達段階によって異なります。
新生児期は本能的な微笑みが見られますが、生後2~3ヶ月頃から社会的な微笑みが発達します。
それ以降も発達のスピードには個人差があり、早い子もいればゆっくりな子もいます。
1歳未満の赤ちゃんであれば、笑顔の有無よりは、
- 目が合うと反応する
- 音に興味を示す
- 人の顔に注目する
などがあるかどうかが、発達のポイントになります。
3. 周囲の環境や関わり方
赤ちゃんは、親や周囲の大人の笑顔や声掛けを通じて、笑うタイミングや感情表現を学びます。
そのため、親や周囲の人が忙しかったり、表情が乏しい環境では、赤ちゃんも自然と笑顔が少なくなることがあります。
また、赤ちゃんが安心感を持てる環境が整っていない場合、感情を表現する余裕がなくなることがあります。
例えば、過剰な刺激やストレスが多い環境、スキンシップやコミュニケーションが不足している状況では、笑顔が減ることがあります。
親や周囲の大人が意識的に笑顔で接し、話しかけたり触れ合ったりすることで、赤ちゃんの笑顔を引き出す助けとなります。
特に、赤ちゃんにとって安心できる抱っこや声かけなどのスキンシップが重要です。
穏やかで愛情深い環境を提供することで、赤ちゃんの感情表現を豊かにすることができます。
よく笑う赤ちゃんに育てるための工夫6選
赤ちゃんが自然と笑顔を見せるようになるために、家庭でできる取り組みをご紹介します。
一般的に言われるよく笑う子供の育て方に加えて、私が実際にやってみて効果的だったなと思うものをご説明しますね。
スキンシップをたくさん取る
赤ちゃんにとって、スキンシップは安心感を得る大切な手段です。
抱っこしたり、体をツンツンしたり、歌に合わせて触れ合う遊びを取り入れると良いでしょう。
うちの場合、一人目の子はスキンシップ過多ってくらいスキンシップをしていました。
ただ、二人目の子は同じくらいスキンシップができていたかというと怪しいです。
生まれたばかりの頃はとくに上の子のケアを手厚くしてあげた方がいいと聞くので、下の子は放っておく時間が長かったように思います。
でも、一人目と二人目で笑顔の出方に差はとくにありませんでした。むしろ二人目の方がよく笑うかも。
スキンシップの時間が短い分、触れ合うときには全力で触れあっていました。
体中をツンツンしてみたり、ぱたぱた叩いてみたり、ぎゅーって抱きしめてみたり。
おすすめは「ぞうきんのうた」。子どもたち二人とも反応がいいのでよくやっていました。
CDもあるので、自分でも歌いながらやってみたり、車の中で流してあげたりしてました。
視覚的・聴覚的な刺激を与える
- 鮮やかな色のおもちゃを持たせる
- 動くおもちゃを見せる
- 音の出るおもちゃを使う
など、五感を刺激する遊びを取り入れます。
カラフルなリストバンドを腕につけてあげたり
音の鳴るガラガラを持たせてみたり
笑顔を引き出すために、赤ちゃんの視線を引きつけながら、大人が笑顔を見せたり、声をかけたりします。
少し大きくなってきたら、いろいろな仕掛けのあるおもちゃも効果的。
やみつきボックスプラスは、「つまむ」「にぎる」「回す」など楽しく指先を動かして、音や光の効果を楽しめます。
いたずら1歳やりたい放題ビッグ版リアル+はティッシュやリモコン、眼鏡などの日常生活の中で赤ちゃんが興味を示すものがおもちゃになっています。
また、赤ちゃんは鏡に映る自分や大人の顔に興味を示すことが多いです。
鏡を使って顔を見せたり、一緒に笑う練習をすると良い刺激になりますよ。
たくさん話しかける
赤ちゃんに話しかけることで、親の声に安心し、反応が引き出されます。
難しい声掛けでなくても、「おむつ替えようね」「気持ちいいね」など、日常の中で自然に声をかけてあげましょう。
外でおむつ替えしている時など、赤ちゃんにたくさん話しかけているママを見ます。
「おむつ替えようね~。わー、いっぱい出たね。おむつ替えると気持ちいいね~。さぁできたよ!」
育児書のお手本になりそうな完璧な声がけ。
私は外では恥ずかしくてなかなかできなかったのですが、家では真似してやってみるようにしていました。
声のトーンは高めにして、ゆっくりしたリズムで話すと反応が引き出されやすくなります。
話しかけるのが苦手なら、絵本の読み聞かせや歌でもOK。
歌はたまに音を外したり、リズムが取れなかったりしても大丈夫です。
ママが音痴だから子供が音痴になるということはないそうなので、ストレス発散がてら思い切って歌ってしまいましょう。
おもちゃで一緒に遊んであげるのも、話のネタがつきず、自分も赤ちゃんも飽きにくいので良いですよ。
たとえば、こちらの布絵本はカラフルで仕掛けが多く、文章がない分、毎回違うお話を想像しながら楽しむこともできます。
声がけしながら一緒に遊んであげると自然と笑顔になれます。
ママの笑顔を見せる
赤ちゃんは親の表情をよく観察し、それを模倣します。
親が笑顔を見せることで、赤ちゃんも笑顔を覚えていきます。
ただし、親が無理に笑顔でいようとする必要はありません。
一生懸命、笑顔でいようとしているママがいます。ママはいつでも笑顔でいなくちゃいけないって。
私の知り合いでもそういうママがたくさんいました。
どんなにつらい時でも「ママが笑ってなきゃだめだよね」「こんな悲しそうな顔見せてちゃだめだよね」ってよく聞きました。
そんなことないです。ママだけががんばらなくてもいいんです。
むしろ喜怒哀楽の感情をしっかり見せてあげたほうが、子どもはいろいろな感情を知ることができます。
無理のない範囲で笑顔を見せてあげれば大丈夫ですよ。自然な表情が一番赤ちゃんに伝わります。
赤ちゃんと目が合った時だけ笑うという方法もあり。
子供を見て自然とこぼれた笑顔は一番ストレートに「うれしいから笑った」というのが伝わりやすいです。
自分を見てママが笑顔になってくれるというのは、自分は愛されているという安心感と自己肯定感アップにもつながりますね。
外の刺激に触れさせる
ママがあまり笑わなかったり、話しかけることが苦手だったりする時は、ほかの人の力を借りるのもあり。
児童館や子育て支援センターなどでは、スタッフやまわりのママが笑顔で接してくれますし、うたを歌ったり、踊ったりする時間もあります。
他の大人や子どもと触れ合える場所に行くという刺激や環境が、笑顔のきっかけになることもあります。
笑顔の人がたくさんいる環境に置いてあげることで自然に笑顔も身に付いていくことでしょう。
ママも赤ちゃんと二人きりの生活でたまったストレスを発散できるし、どうやって遊んだらいいのか勉強にもなります。
ママが育児に疲れていると赤ちゃんも表情が乏しくなりがち。ママのリフレッシュも有効なんですよ。
近所のスーパーだって赤ちゃんにとってはかなりの刺激になります。
レジに並んでいる時、うしろのおばあちゃんにあやしてもらうこともあるでしょう。
外出すること、人と会うこと、ママ友が増えることが逆に負担になってしまうこともあるかもしれません。
子連れに対して心ない言葉をかける人もいます。そういう時は無理に出かけることはありません。
できる範囲で、ママのストレスにならないようにすることが大切です。
笑う瞬間を増やしてあげる
赤ちゃんがどんなときに笑うのか観察し、そのタイミングを増やしてあげましょう。
例えば、特定のおもちゃや遊びに反応する場合、それを繰り返すことで笑顔が増えることがあります。
赤ちゃんはなぜ笑うのかを知りません。
ママのおなかの中にいる頃から、笑顔を作ることはできるんです。でも、どういう時に笑えばいいのかは知りません。
笑顔はこういう時にするものだというのを、生活していくうちに覚えていきます。
赤ちゃんが笑うタイミングを見て、一緒に笑ってあげる。
同じような状況を作って、もう一度笑わせてあげる。
そういうことを繰り返していくうちに笑うための筋肉が鍛えられ、笑うというのがどういうことなのかわかってきます。
よく笑う赤ちゃんは賢い?
「よく笑う赤ちゃんは賢い」という考え方にはいくつかの背景がありますが、必ずしも笑う頻度が賢さに直結するわけではありません。
ただ、以下のような理由から笑顔や笑いが赤ちゃんの発達に良い影響を与えるそうです。
- 笑いは脳の発達を促す
- 親とのかかわりが増えることで成長促進
- ストレスが少なくポジティブな環境を作る
1. 笑いは脳の発達を促す
笑うと脳内ではエンドルフィンが分泌されます。
エンドルフィンは「快感ホルモン」とも呼ばれていて、リラックスや安心感をもたらします。
ストレス解消や免疫力アップになるほか、脳の働きが活性化する物質で、赤ちゃんの脳の発達や神経回路の形成にプラスに働くとされています。
親とのアイコンタクトやコミュニケーションといった笑顔を引き出すやり取りは、社会性や感情の発達にも役立ちます。
2. 親との関わりが増えることで成長を促進
よく笑う赤ちゃんは周囲の人との交流が増える傾向があります。
その結果、親や周りの大人が話しかけたり遊んだりする機会が増え、脳の刺激が豊富になります。
これにより、言葉の発達や社会性の向上が促されることがあります。
3. ストレスが少なくポジティブな環境を作る
赤ちゃんの笑顔は、周囲の大人にもポジティブな影響を与え、より良い育児環境を作り出す助けとなります。
これが間接的に赤ちゃんの成長に好影響を与えることもあります。
ただ、赤ちゃんの賢さ(認知能力や社会性)は、笑顔の頻度だけで測ることはできません。
笑顔が少ない赤ちゃんも、他の感覚や方法で世界を学び取っています。
赤ちゃんの笑顔の頻度には個性があります。「よく笑う=賢い」と捉えず、赤ちゃんの発達ペースや性格を見守ることが大切です。
赤ちゃんの笑顔と発達障害や自閉症との関係
赤ちゃんの笑い方によっては、発達障害や自閉症ではないかと心配するママも増えているそう。
自閉症の子は感情のコントロールが苦手なので、笑いすぎてしまうことや、逆にあまり笑顔を見せないことがあるそう。
ただ、自閉症の判断基準はかなり複雑です。
- 目が合わない
- 言葉が遅い
- 表情が乏しい
- あまり笑わない
- 人への興味があまりない
- 人の真似をしたり、目で追ったりしない
- 音や感覚が過敏
- 名前を呼んでも反応しない
- 歩くのが遅い
などなど……。
当てはまる項目が多かったからといって発達障害であるとは限らないし、少ないから発達障害ではないとも言えないんです。
とくにグレーゾーンの場合、専門家によって意見が食い違ってしまうことも。
だいたい2~3歳の健診で指摘されるか、就学前に診断がつくことが多いですが、発達の凸凹は小学校中学年くらいになってから顕著に表れることもあります。中には大人になってから分かる人も。
なかなか赤ちゃんのうちは判断がつきにくいものなので、必要以上に気にすることなく、今を楽しんであげましょう。
不安がある場合は、地域の育児相談窓口や小児科医に相談してみると、療育教室などを紹介してくれることもありますよ。
よく笑う赤ちゃんの育て方6選まとめ
「うちの子、なかなか笑わないけれど大丈夫かな」
「どうしたらもっとニコニコ笑ってくれるのかな」
「笑わないのは何か問題があるんじゃないか」
心配になってしまうこともありますよね。
私も娘に比べて息子の方が笑い始めるのが遅かったので、「息子が笑わない。どうしよう」と心配になりました。
笑顔っていろいろなメリットがあるので、やっぱりよく笑う子になってほしいなと思ってしまいますよね。
でも、成長や性格は人それぞれ。笑い始める時期も、よく笑う笑わないも人それぞれ。
笑わないからといって、その子が問題を抱えているわけではありません。
大切なのは、赤ちゃんが安心して過ごせる環境を作り、親が赤ちゃんと楽しい時間を共有することです。
「うちの子、かわいいな」と思う気持ちを笑顔で伝えてあげれば、それだけで十分です。
気になる場合は専門家に相談しつつ、できる範囲でスキンシップや声掛けを増やしてみてください。
笑顔は、赤ちゃんの成長を促し、親子の絆を深める素敵なコミュニケーション手段です。
焦らず、その子のペースで笑顔を引き出していきましょう。